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プリント基板製造BLOG

基板の製造工程

誰でもわかるプリント基板の設計

誰でもわかるプリント基板の設計

ようこそMEIKO Laboへ。

プリント基板を製造する際に必要なデータがあるのをご存知でしょうか。

それはガーバーデータというデータです。

MEIKO Laboでも他のプリント基板メーカーでもプリント基板を製造する際はこのガーバーデータを必ずお客様にご提出いただいております。

ではそのガーバーデータとは一体どんなデータなのでしょうか。

また、ガーバーデータがない場合はどうしたらよいのでしょうか。

メイコーの公式YouTubeチャンネル”メイコーTV”ではプリント基板のパターン設計(アートワーク設計)をテーマにガーバーデータや基板設計にかかる費用のことなどをご説明した動画を公開しております。

少々難しい内容になっておりますが図を用いて簡単に説明しておりますので是非ご覧ください。

今回もMEIKO LaboのブログではメイコーTVの総集編と、そこでお話できていなかった内容を記述していきます。

1: ガーバーデータとは?

お客様から、ガーバーデータとはどんなデータなのかご質問いただくことがございます。

ガーバーデータとは配線(パターン)、ドリルの位置、ドリルの大きさ、レジスト、シルク、プリント基板の外形のすべてのデータがまとまったデータのことで、簡単に言うとプリント基板の解剖図みたいなものです。

このデータさえあればご依頼のプリント基板が何層なのか、穴の位置や外形はどうなっているのかが一目瞭然です。

ガーバーデータはプリント基板を真上(表)から透かして見たデータになるので、裏面のレジストやシルク印刷のデータは実際に見るプリント基板とは反転しているので、作成する際は注意が必要です。

2: プリント基板の表裏の名前

プリント基板の表と裏に名前がついているのをご存知ですか?

表面のことは「部品面」、裏面のことは「半田面」と呼ばれています。

昔の部品には長い足(リード線)を挿すタイプのものしかなく、片面しか部品を搭載することしかできませんでした。

実装する際はプリント基板に空いている穴(スルーホール)に部品面から部品を挿し、裏面はその部品を固定させるためのはんだを塗布していました。

その関係で部品を挿す面のことを「部品面」、その反対のはんだが塗布される面を半田面と呼んでおり、今でもその呼び方が主流になっています。

因みに部品面のことを「L1(layer1)」や「A面」とプリント基板メーカーによって呼び方が異なっている場合もございます。

3: ガーバーデータがない場合

ガーバーデータを作成するにはプリント基板専用のCADソフトを使用してデータを作成します。

このことをアートワーク設計(AW設計)と呼びます。

ガーバーデータをお持ちでないお客様でもプリント基板専用の製造をご依頼できるように、メイコーではプリント基板の製造だけでなく、その前の工程であるアートワーク設計も承っております。

設計後もPDFやCADデータビューワーで簡単に確認できるようお客様にあわせて確認用のデータを出力しますので、もしプリント基板専用のCADソフトを持っていなくても安心してご依頼いただけます。

また、最初にご説明したプリント基板専用のCADソフトはたくさんの種類がありますので、プリント基板の設計を行っているメーカーによって対応の可否がございます。

MEIKO Laboでは図研やケイデンスなどのCADソフトを使用しています。

それ以外のCADソフトの対応可否に関しましてはお問い合わせください。

4: プリント基板のパターン設計(アートワーク設計)

アートワーク設計とはプリント基板のデザインを考える工程です。

プリント基板のどこに部品を載せるか、そこからどんな配線を引くか、スルーホールの位置はどうするか、お客様からご支給頂いたデータにそって検討していきます。

アートワーク設計を行う際は回路図、基板外形図、部品表、ネットリストのデータが必要です。

もし、そのデータも持っていないという方でも試験用の簡単な基板であれば、お客様のご要望をお伺いするだけでデータを頂かなくても設計をすることが可能です。

プリント基板の製造を昔から行ってきたメイコーだからこそ様々なご提案ができますので、たくさんのお客様からご支持いただいております。

5: プリント基板の設計にかかる費用と成果物

ガーバーデータを作成するにはアートワーク設計が必要ということをご説明しましたが、アートワーク設計で納品されるデータはガーバーデータだけではありません。

ガーバーデータのほかに、CADデータ、ODBデータ、PDF図面、DXFデータ、実装図、メタルマスクデータ、実装座標データなどお客様が必要なデータをお送りすることが可能です。

そんなアートワーク設計の価格は時間を基準に割り出されます。

同じ大きさの基板でも、層数が違ったり、回路が複雑であったり、部品搭載数が違うものでは時間も価格も変わってきます。

その為、アートワーク設計は大体いくらですかとお問い合わせいただきましても、データを見てみないと概算価格でもお出しするのは少々難しいのです。

しかし”4. プリント基板のパターン設計(アートワーク設計)”でご説明したたくさんのデータがなくても「基板外形図」、「回路図」、「部品表」があれば概算の価格をお出しすることは可能ですので、概算の価格だけでも知りたいという方はお問い合わせください。

6: まとめ

プリント基板の設計については以上になります。

プリント基板を製造する前に必要な工程になりますので是非覚えてくださいね。

MEIKO Laboでは基板製造だけでなく、前工程のアートワーク設計、回路設計も承っておりますのでお気軽にご連絡ください。

また、メイコーTVではプリント基板の基礎知識だけでなくメイコーの様々な情報や取り組みを発信しております。

2023年に完成予定のメイコーの新工場のことや、製造現場の様子なども今後は配信していく予定ですのでチャンネル登録と高評価お待ちしております。

プリント基板のアートワーク設計、製造、部品実装をご検討の方はMEIKO Laboへお問い合わせくださいませ。

開発品、試作、小ロット~大ロットの量産も対応可能でございます。

大手企業のお客様はもちろんのこと、大学や研究所、
ベンチャー企業のお客様からの相談もお受けしております。
また、設計会社や部品商社のお客様からの単発のご注文も賜わりますので、
お気軽に技術相談に連絡ください。